──1年後に迫った東京五輪では、ゴールドパートナーになっています。
塩澤:世界最大のスポーツの祭典で、販促策を打てるのはビール業界では当社だけ。そのアドバンテージは活かさなければなりません。とりわけ若年層を取り込む大きなチャンス。競技場で、飲食店で、ご自宅で、観戦のお供に当社の商品を置いていただけるよう、考えていきたい。
── 一方で、来年には酒税法の改正が控えています。
塩澤:新ジャンルなどの税は増えるが、ビールは減税になるので、「スーパードライ」には追い風という考え方もできるはずです。
ビールにも、ビール業界にもいろんなポテンシャルが残っている。我々がそれをどう発信し、刺激できるかがカギだと思っています。
【PROFILE】しおざわ・けんいち:1958年東京都生まれ。1981年慶應義塾大学卒業後、アサヒビール入社。東京支社東京中央支店長、営業戦略部長を経て、2017年3月からアサヒグループ食品取締役副社長。2019年3月より現職。
●聞き手/河野圭祐(かわの・けいすけ):1963年、静岡県生まれ。ジャーナリスト。経済誌編集長を経て、2018年4月よりフリーとして活動。流通、食品、ホテル、不動産など幅広く取材。
※週刊ポスト2019年6月21日号