◆食べてしゃべって歩いて、元気の源はやっぱり“食”
つい先日、親戚6人で集まり、横浜中華街で食事会をした。母の姉妹はわりと仲がよく、“安否確認”とばかりに、不定期に集まるのだ。
KおばさんもQちゃんに伴われ、歩行器を押してやって来た。相変わらず表情は薄めだが、足取りは軽やかだ。
円卓に次々と運ばれてくる賑々しい中華料理を前にして「なんだかねー、こんなごちそう、食べきれないわー」を連発するKおばさん。
「Kちゃん、食べなきゃダメよ! 私なんかね…」と、母はさっそく自分の住まいの食堂の話を始めた。
口々に自分の言いたいことを話し、かみ合っているようでいないような親戚の大おしゃべり大会は昔から変わらない。認知症などどこ吹く風だ。
気づけば料理はすべて消え、Kおばさんも最後のデザートまできれいに完食していた。
※女性セブン2019年6月27日号