それでは、愛国主義の鍵となるとみられる肝心の「歴史」の試験については、どうか。専門家は「歴史は、人材育成分野で歴史学が持つ独特の価値を際立たせるような問題が設けられ、カギとなる能力、学科素養が重点的な考査対象となった」と語り、一読すると、その内容はぼんやりしている。
しかし、このなかの「核心的価値や必須の知識」という語句は、愛国主義教育の教材や現在の習近平指導部の最高幹部らも頻繁に口にしている。例えば、「核心的価値」とは、沖縄県尖閣諸島などの中国にとって絶対に妥協できない領土問題などで頻繁に用いられているので、その出題内容には反日的な要素が含まれているのは想像に難くない。