検査で「見つかる」「わかりにくい」病気一覧
CTやMRIが“脳全体”を撮影するのに対し、脳内の“血管”を撮影するのが『(頭部)MRA』(*注)だ。
【*注/MRI・MRAはともに磁気の共鳴を利用した検査方法。両者の違いは、MRIが脳の断面を映し出すのに対し、MRAは血管の状態を立体的に映す点にある。MRI・CTはともに脳の断面を映す検査だが、CTは放射線を使用するという手法の違いがある】
「『MRA』では、血管を立体的に調べることができるので、くも膜下出血の原因となる未破裂動脈瘤の発見に有効です。
さらに、頭部の血流や剥がれたプラークの詰まり具合まで微細に診断するためには『頚部エコー検査』が役立ちます。脳梗塞を起こしかねない“ごく初期の動脈硬化”の兆候まで捉えることができます」(同前)
冒頭では肺がんがステージIIで発見された男性の事例を紹介したが、その検査精度を高めるためには『胸部CT検査』が有効だ。
「胸部X線検査ではわからないような肺がんでも、胸部CTなら発見精度がはるかに高い。とくに、超高精細CTという最新機器では、0.15mの小さな腫瘍も撮影できます。従来は発見が難しいとされていた肺がんも、胸部CTによって発見できるケースは増えている」(前出・手塚医師)
※週刊ポスト2019年7月19・26日号