反抗期はチャンス!(写真/PIXTA)
子供たちにとって夏休みは特別な時間だ。部活に打ち込む子もいれば、勉強に打ち込む子もいる。特に受験の世界では「夏を制するものは受験を制す」などと言われることもあるように、とても重要なものだ。
しかし、その一方で夏休みの開放的な気分の中で、遊びすぎてしまう子もいる。さらに反抗期を迎えた子供が、親に反発してそのまま勉強しなくなり、成績が落ちたり、学校をドロップアウトしたりするということも考えられる。しかし、長期に及ぶ研究で、一概にそうといえないことがわかった。
1968年から2008年にわたってルクセンブルクで行われた大規模な追跡調査では、キャリアを築いて成功した社会人と、その人たちの子供の頃の特徴を比較。成績のいい子が大人になって成功したのは当然のなりゆきだと思えるが、もう1つ注目すべき特徴は、かつて教師や親に反抗的な態度をとっていた生徒もまた、成功する確率が高かったことだ。
プロ家庭教師集団「名門指導会」代表で塾ソムリエの西村則康さんはこう話す。
「確かに反抗期をきちんと迎える子供は、そこではじめて自分がどうありたいか、また自分の立ち位置を思いめぐらせたり、親や先生に言い返すために言葉が達者になったりする。算数にはあまり関係ないが、国語の成績が劇的に伸びる生徒がいるのは確かです」
“口ばっかり達者になって”とため息をつくなかれ。成績向上のサインかもしれない。
※女性セブン2019年8月1日号