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皆が幸せになる「父子帰省」が注目集める、成功の秘訣は?

帰省すると休まらない

 お盆が終わって帰省ラッシュも一段落。久々の実家に多少なりともストレスを感じていた人も多いだろう。夫の実家に行った妻にとっては「他人」との慣れない生活でストレスがたまりがち。そんななか、帰省ストレス対策として注目されるのが「父子帰省」だ。

「父子帰省」とは、父親と子供だけで夫の実家に帰ることで、今年の夏にはツイッターのハッシュタグでトレンドになり朝日新聞にも取り上げられた。

 家族問題に詳しい立命館大学産業社会学部教授・筒井淳也さんが指摘する。

「そもそも他人である嫁が夫の実家に帰省すれば、嫁だけでなく、双方にとってストレスとなります。近年は、家に嫁ぐという概念が薄くなり、結婚は『家制度』から『夫婦の個人的結びつき』に。そうなった場合、嫁は家の人ではなく、お客様。夫の両親も嫁の機嫌を損ねないよう、気疲れしているんです。

 父子帰省なら嫁は実家ストレスだけでなく子育てからも解放されますし、義父母も余計な気配りが不必要でリラックスできます」

 都内の主婦(56才)は父子帰省をすすめる1人。

「以前は盆暮れに必ず夫の実家に帰省していましたが、義父母のことは嫌いではないのに、ぐったりしていました。そこで上の娘が小学校に上がった時に夫が娘だけ連れて帰省したら、みんな伸び伸び過ごせたようで、娘の絵日記を見てもすごく楽しそうでした。

 だから父子帰省に賛成ですが、子供が小さいうちに義父母と妻が良好な関係を築いておくことが大前提。それなしで父子帰省させると、妻と義父母の関係が疎遠になるだけです」

 時代とともに価値観が変わるにつれ、帰省スタイルも変化する。そのなかで、帰省の重要性はますます増していく。

「きょうだいが多かった昔と違って現在は子供が少なく、高齢化で親世代は長生きします。一回一回の帰省が持つ意味がこれまで以上に大きくなるなか、心がけたいのはお互いにストレスにならない帰省をすること。父子帰省と母子帰省をミックスするなど、家族ごとにストレスのない帰省スタイルを見つけるといいでしょうね」(筒井さん)

 次は正月帰省。ぜひ自分なりのスタイルで。

※女性セブン2019年9月5日号

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