ライフ

関東最後の秘湯、奥鬼怒温泉郷は車両禁止で山を2時間半歩く

泉質は単純硫黄泉。男女ともに露天と内湯が備わる

 関東最後の秘湯温泉といわれる奥鬼怒温泉郷。鬼怒川沿いの3湯、支流の手白沢沿いの1湯、計4湯の総称で、手白澤温泉はその最深部に位置する。環境保全のために一般車両の乗り入れが禁じられており、宿にたどり着くには奥鬼怒温泉郷の玄関口に当たる女夫渕温泉から約2時間半の山道を歩いていかなければならない。

 標高1500メートルにある宿へ向かう遊歩道は鬼怒川沿いに伸びており、多少のアップダウンはあるものの、ハイキング気分を味わいながら歩くことができる。なお、原生林の中をゆく遊歩道はところどころに案内板があるので迷う心配はない。「客層の中心は中高年。皆さんお元気だな、といつも驚かされます」(ご主人の宮下千早さん)

 旅の疲れを癒やすのは、山々の鬱蒼とした緑に囲まれた露天風呂。長く浸かれるように設定されたぬるめの湯が、汗と疲労を心地よく洗い流してくれる。客室は全6室で、テレビは置かれておらず静かな時を堪能できる。

1997年に全面改築され、山小屋風からモダンな建物に生まれ変わった

地場の山菜などを取り入れた、和洋折衷の夕食

原生林の中をゆく遊歩道。ところどころに案内板があるので迷う心配はない

客室は全6室。テレビは置かれておらず、静かな時を堪能できる

【手白澤温泉ヒュッテ】
住所:栃木県日光市川俣870-2
1泊2食:2名1室 大人1名1万5500円(入湯税込)~
アクセス:東武鉄道・鬼怒川温泉駅~日光市営バス「女夫渕」バス停から徒歩2時間半。マイカーの場合も、無料駐車場から徒歩。

取材・文■小野雅彦 撮影■中庭愉生

※週刊ポスト2019年9月20・27日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
犯人の顔はなぜ危険人物に見えるのか(写真提供/イメージマート)
元刑事が語る“被疑者の顔” 「殺人事件を起こした犯人は”独特の目“をしているからすぐにわかる」その顔つきが変わる瞬間
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン