ライフ

食品添加物「ガムベース」や「イーストフード」とは一体何?

pH調整剤は市販のおにぎりのほとんどで使われている(イラスト/飛鳥幸子)

 国が安全性を認めているものしか使用できない「食品添加物」だが、摂取し続けることのリスクを指摘する専門家も少なくない。さらに、食品の「原材料表示」において、食品添加物の一部は“一括名”での表示が認められている。つまり、表示だけを見ても具体的にどんな添加物が含まれているかわからないこともあるというわけだ。

◆「保存料不使用」であっても、大量の物質が添加されている!?

 加工食品の原材料表示は、食品表示法に基づく食品表示基準により、使用した原材料をすべて重量順に、そのあと添加物を重量順に表示するのが原則とされている。しかし、複数の添加物を組み合わせることで効果を発揮する添加物も存在し、その場合は、詳細を明らかにせずに一括で表示できてしまう。食品ジャーナリストの郡司和夫さんはこう話す。

「最近は保存料を避ける消費者も多いことから、『保存料不使用』を打ち出す一方で、『pH調整剤』という添加物が使われることが増えました。保存料のように細菌の細胞膜を破壊したり、変質させたりするのではなく、食品のpH(水素イオン指数)を中性に保つことで腐敗菌などの増殖を抑え、保存効果を高める『日持向上剤』として使われています」

 問題は、あまりにも多くの食品で使われていること。

「pH調整剤は特定の物質を指すのではなく、グリシン、クエン酸、フマル酸、リン酸など複数の添加物を組み合わせて作られており、あらゆる雑菌の増殖を防ぎます。ソルビン酸と違って、使用限度も設けられていません。pH調整剤を摂りすぎると、腸の中の善玉菌など、体内の常在菌の働きを阻害する恐れがあるのではないかという指摘もあります」(郡司さん)

◆大量摂取で嘔吐や昏睡も「イーストフード」

関連キーワード

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン