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日本ラグビー躍進の秘密は「文化を融合した組織作り」にあり

ロシア戦で3本目のトライ決めた松島幸太朗

 ラグビー日本代表は惜しくも準々決勝で南アフリカに敗退したが、史上初の1次リーグ突破をプール1位通過で果たした日本代表の快進撃は、国内はもちろん、世界をも驚嘆させた。躍進の秘密はどこにあるのか。『国境を越えたスクラム ラグビー日本代表になった外国人選手たち』の著者である山川徹氏が分析する。

「パス回しの得意な日本スタイルに加え、キックを多用する戦術を取り入れ、相手に応じて使い分けています。フィジカル強化にもずいぶん力を入れ、試合終了まで全力で走り抜くタフさを身に付けたことも、今回の大会では大きいと思います」

 一方、山川氏は別の要因も指摘する。ラグビーW杯は選手の出場要件に国籍を規定していない。継続して3年以上居住しているなど、一定の条件を満たせば代表になることができる。

「日本ラグビー協会を含め一丸となって選手の多様化を進め、代表31人中15人が外国出身選手となり、前回大会の11人から大きく増えました。他国と比べて一歩も引けを取らない数です」(同前)

 多彩な文化を融合した組織づくりが、日本の快進撃を後押ししたといえるのだろう。

※週刊ポスト2019年11月1日号

国境を越えたスクラム-ラグビー日本代表になった外国人選手たち (単行本)

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