「“健さんがエイズ”って噂を聞いたときには、『そんなの嘘よ、バカバカしい』って憤慨したわ。あの頃、健さんはどこへ行くにも『およし、およし』って私を連れて行くから、ある大物俳優が『私と健さんがデキている』って方々で言い触らしたのよ。それで週刊誌で記事にまでなっちゃって、なぜか『エイズ騒動』にまで発展しちゃったのよ」
一時は“疑惑”が生まれるほど高倉の近くにいた吉野ママだが、その後疎遠に。同書で、〈また会ってみたいな〉と、高倉が自分のことを懐かしんでいたことを知り、目を細めながらこう語った。
「嬉しいこと言ってくれるわよね……。大丈夫、私ももうすぐそっちに行くから、ゆっくり語り合いましょ」
●取材・文/宇都宮直子(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2019年11月22日号