ビジネス

真っ赤なスーツの「家具屋姫」 大塚久美子社長の運命は?

大塚家具の大塚久美子社長(左)とヤマダ電機の山田昇会長(時事通信フォト)

大塚家具の大塚久美子社長(左)とヤマダ電機の山田昇会長(時事通信フォト)

 経営再建中の大塚家具が家電量販店大手、ヤマダ電機の傘下入りを表明した。第3者割当増資を行い、43億円を調達。ヤマダ電機は過半数の株式を取得するという。大塚久美子社長はそのまま続投することになっているが、これまで経営権を巡って激しい親子ゲンカを繰り広げたり、業績を悪化させたりと経営手腕に疑問符がついてきただけに、今後の進退は不透明だ。果たして“家具屋姫”の運命は? 経済ジャーナリストの松崎隆司氏がレポートする。

 * * *
 ヤマダ電機の山田昇会長と大塚家具の大塚久美子社長は12月12日午後5時に都内で記者会見を開いたが、会見場に入ってくると、お互い目線を合わせないように振る舞っていたのが印象的だった。

 久美子社長は真っ赤なスーツを身にまとい登場。記者から「いつも白い衣装なのに今日だけなぜ赤い衣装なのか」との質問が飛び出すと、「中は白ですよ」とスーツの中の衣装を強調。「明るい気持ちでやりたいなぁと思って赤を選んだ」と心境を吐露した。

 さらに久美子社長は今回の資本提携について、「家具の提供だけでなく、顧客の目線で生活提案できるようにしたいと考え、提携を決めました」と語ったが、それがホンネではないことは明確だ。

 大塚家具は大塚勝久氏が創業した高級家具販売会社だったが、2014年ごろから娘の久美子社長と対立が表面化、2015年3月の株主総会で勝久氏が取締役を解任されたことから久美子社長が実権を握った。

 その後、久美子社長は独自の経営戦略を展開するが業績悪化を続け、2016年からは営業赤字が続き、それまで無借金経営で2015年12月には110億円あった現金が2019年第3四半期には22億円まで減少。今年いっぱいで運転資金も底をつくのではないかといわれていた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
不倫騒動や事務所からの独立で世間の話題となった広末涼子(時事通信フォト)
《「子供たちのために…」に批判の声》広末涼子、復帰するも立ちはだかる「壁」 ”完全復活”のために今からでも遅くない「記者会見」を開く必要性
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
昨年ドラフト1位で広島に入団した常広羽也斗(時事通信)
《痛恨の青学卒業失敗》広島ドラ1・常広羽也斗「あと1単位で留年」今後シーズンは“野球専念”も単位修得は「秋以降に」
NEWSポストセブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト