スポーツ

とにかく堅いホープフルS 馬券の狙い目は「2番人気馬」

昨年のホープフルSの覇者サートゥルナーリア

 いよいよ今年最後のGI。気持ちよく年を越したいものである。競馬ライターの東田和美氏が考察した。

 * * *
 27日14時現在の1番人気は1・7倍でコントレイル、2番人気はワーケア、以下ヴェルトライゼンデ、オーソリティと2戦2勝馬が人気上位。人気やオッズは馬券ファンの最大公約数。最も頼りになる予想ファクターかもしれない。

 2017年にGⅠに昇格したホープフルSは、1991年に始まったラジオたんぱ杯3歳(当時)Sの流れという位置づけ(それ以前はラジオたんぱ3歳牝馬S。06年以降はラジオNIKKEI杯)。一昔前は、関東にはなじみのない強い馬が暮れの阪神競馬場の小頭数レースで強さを見せるというイメージだった。

 とにかく堅い。1番人気は〈8 9 5 6〉、2番人気が〈10 7 6 5〉で、1、2番人気のワンツーが9回あり、ともに連対を外したのは3回だけ。28回すべてで必ずどちらかは複勝圏内に入っている。

 これが3番人気になると1勝2着4回、4番人気こそ5勝2着2回だが、5番人気では1勝2着2回。8番人気以下の勝利も9番人気以下の連対もなく、3着に二桁人気馬が飛びこんできたのも1回しかない。

 馬連3桁(1000円未満)が10回で、万馬券はわずかに2回。ワイドでも7割以上が3桁、三連複万馬券は3回だけで、三連単で10万円を超えたのも1回しかない。データはあくまで過去のものではあるが、この時期の2歳戦は玉石混交、穴狙いは得策ではない。

 人気は2戦とも楽勝、前走では東京1800mレコードを1秒以上縮めたコントレイル。単勝オッズも最終的に2倍を切りそうで、ここをあっさり勝つようなら間違いなくクラシックの主役だ。

 このレースはデビュー前の評判通りに、新馬戦、さらに特別戦や重賞で強い勝ち方をしてきた馬が人気の中心になり、過去15頭が1倍台の圧倒的支持を得ている。しかし結果は〈5 6 2 2〉。1着になった5頭のうち4頭はクラシックも制したが、ここで圧倒的人気になりながら負けた10頭は勝てていない。つまり、このレースがクラシックへの試金石になっていたのだ。

 前述のように2番人気馬は、勝率では1番人気を上回り、連対率は1番人気と同じ。この時点で2番手と見られていたのは、キャリアが浅かったり、デビュー前の評判がそれほどでもなかったりということなのだろう。1番人気馬に派手さや知名度ではかなわなかったが、実戦での後先は互角。タヤスツヨシ、アグネスタキオン、ロジユニヴァースといったクラシック馬も2番人気だったが、ここを乗り越えることで主役の座に躍り出た。

関連キーワード

関連記事

トピックス

中村佳敬容疑者が寵愛していた元社員の秋元宙美(左)、佐武敬子(中央)。同じく社員の鍵井チエ(右)
100億円集金の裏で超エリート保険マンを「神」と崇めた女性幹部2人は「タワマンあてがわれた愛人」警視庁が無登録営業で逮捕 有名企業会長も落ちた「胸を露出し体をすり寄せ……」“夜の営業”手法
NEWSポストセブン
愛子さま、初の単独公務は『源氏物語』の特別展 「造詣が深く鋭い質問もありドキっとしました」と担当者も驚き
愛子さま、初の単独公務は『源氏物語』の特別展 「造詣が深く鋭い質問もありドキっとしました」と担当者も驚き
女性セブン
“くわまん”こと桑野信義さん
《大腸がん闘病の桑野信義》「なんでケツの穴を他人に診せなきゃいけないんだ!」戻れぬ3年前の後悔「もっと生きたい」
NEWSポストセブン
中森明菜
中森明菜、6年半の沈黙を破るファンイベントは「1公演7万8430円」 会場として有力視されるジャズクラブは近藤真彦と因縁
女性セブン
食品偽装が告発された周富輝氏
『料理の鉄人』で名を馳せた中華料理店で10年以上にわたる食品偽装が発覚「蟹の玉子」には鶏卵を使い「うづらの挽肉」は豚肉を代用……元従業員が告発した調理場の実態
NEWSポストセブン
報道陣の問いかけには無言を貫いた水原被告(時事通信フォト)
《2021年に悪事が集中》水原一平「大谷翔平が大幅昇給したタイミングで“闇堕ち”」の新疑惑 エンゼルス入団当初から狙っていた「相棒のドル箱口座」
NEWSポストセブン
昨年9月にはマスクを外した素顔を公開
【恩讐を越えて…】KEIKO、裏切りを重ねた元夫・小室哲哉にラジオで突然の“ラブコール” globe再始動に膨らむ期待
女性セブン
稽古まわし姿で土俵に上がる宮城野親方(時事通信フォト)
尾車親方の“電撃退職”で“元横綱・白鵬”宮城野親方の早期復帰が浮上 稽古まわし姿で土俵に立ち続けるその心中は
週刊ポスト
大谷翔平の妻・真美子さんの役目とは
《大谷翔平の巨額通帳管理》重大任務が託されるのは真美子夫人か 日本人メジャーリーガーでは“妻が管理”のケースが多数
女性セブン
17歳差婚を発表した高橋(左、共同通信)と飯豊(右、本人instagramより)
《17歳差婚の決め手》高橋一生「浪費癖ある母親」「複雑な家庭環境」乗り越え惹かれた飯豊まりえの「自分軸の生き方」
NEWSポストセブン
店を出て染谷と話し込む山崎
【映画『陰陽師0』打ち上げ】山崎賢人、染谷将太、奈緒らが西麻布の韓国料理店に集結 染谷の妻・菊地凛子も同席
女性セブン
殺人未遂の現行犯で逮捕された和久井学容疑者
【新宿タワマン刺殺】ストーカー・和久井学容疑者は 25歳被害女性の「ライブ配信」を監視していたのか
週刊ポスト