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町田康氏 酒をやめて「なぜ人は酒を飲むのか」を考えた

酒をやめた直後、思わぬ落とし穴があったと語る町田さん。

◆やめた直後の危機をどう乗り切るか

──やめた直後の辛さを読むと、「私はムリ」と決意が萎える人もいる気がします。

町田:そこを乗り切るテクニックはあるんです。本にも書きましたが、一つは、オレは〇日、あるいは〇週間、酒を飲まなかった、という優越感を持つ。ここは自己評価をあえて高めて、偉業を達成したすごいヤツと自分を褒めていい。

 それから、ここまで飲まなかったのに、今飲んで振り出しに戻っていいの? と考える。1週間、2週間と、飲まない期間が長くなるにつれ、「もったいない気持ち」が膨らむわけです。僕の場合は、正月と、仕事で行った気仙沼旅行を乗り切ったのが大きかった。ある種の達成感は、人間にとって心理的な支えになるんでしょうね。

 ただし、達成感の裏には落とし穴もあるので注意が必要です。

──お酒をやめる上での落とし穴とは?

 3カ月やめたとき、思わず、おお、3か月か。これはめでたい、祝杯あげな! と思ってしまった(笑)。何のためにやめてるんやと。酒が染みついているんですね。もう一つ、3カ月やめたから、もう酒は抜けただろう、大丈夫だろうと考えてしまう。次もやめられるだろうから、飲んでいいと思ってしまうのもありますね。

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