「欧米の多くでは、PSA検診は推奨されていません。日本泌尿器科学会も、前立腺がんの発見後2~3か月ごとに数値をチェックする『監視療法』を治療の基本としています。もし早期の前立腺がんの診断を受けて医師から『切りましょう』と言われたら、術後にQOLが下がるようなリスクがどれくらいあるのかを確認したり、セカンドオピニオンを受けるなどしたほうが良い」(同前)
がんの進行速度から、PSA検査は50~60代は1~3年に1度の検査が必要で、70代以上は検査不要とされる。
「がんは早期治療が基本ですが、高齢者の前立腺がんは別。そうした疾患の特性を知った上で、検査を受けたり、結果を聞いたりすることが大切です」(同前)
※週刊ポスト2020年1月31日号