より神経を使うのは、ウイルスが付着したPPEを脱ぐときだ。お互いに確認しながら決まった手順で行ない、患者一人を診るたびに廃棄する。
「感染症の診療・治療に携わる医師で一番大変なことは、未知の感染症にも立ち向かわなければならない点でしょう。その脅威は本人よりも周囲のほうが感じており、家族から『帰ってこないで』と言われることもしばしばです」(水野医師)
自らの感染リスクがあるなかで患者のために尽くす医療従事者たち。
都立病院の場合、新型コロナの治療にあたる医師・看護師らには「防疫等業務手当」が支給されるが、その額は「一律日額340円」(東京都総務局人事部)だという。
※週刊ポスト2020年2月28日・3月6日号