ノート最大のセールスポイントである電動パワートレイン「e-POWER」
ノート最大のセールスポイントは、広大な居住空間と強力な動力性能を提供する電動パワートレイン「e-POWER」だ。次期型に関して、巷では「スライドドアが装備される」「3列シート仕様も用意される」等々の噂が飛び交っている。
日産のエンジニアに話を聞いても真相はもちろん教えてもらえるはずもない。だが、「常識で考えれば、強みであるe-POWERと居住性の良さを捨てるなどということがあるわけがない。そういう方向性であることは間違いありません」と言う。
次期型についてのユーザーの関心事のひとつは、このe-POWERの性能がどのくらい引き上げられるかであろう。
e-POWERが登場したのは現行ノートのデビュー後4年あまりが経過した2016年11月。日産はそのe-POWERを「充電のいらない電気自動車」と宣伝した。EVがなぜ充電なしで走れるのか。そのカラクリは簡単だ。エンジンで発電機を回し、電気モーターにその電力を供給して走るのである。つまり、単なるシリーズハイブリッドである。充電はしなくていいが、燃料を入れなければもちろん走ることはできない。
それをEVと宣伝したのは半ば欺瞞ともいえるが、ハイブリッドカーは自動車工学的にはHEV(Hybrid Electric Vehicle=ハイブリッド電気自動車)と称されるので、EVと言い張ってもあながち嘘ではない。
ノートは電気モーターだけを使って走るということを「充電のいらない電気自動車」というキャッチフレーズで分かりやすく伝えることに成功し、e-POWERはまたたく間に消費者に浸透。発売から4年あまりが経過し、販売が失速気味であったノートは一気にセールスパワーを取り戻し、日産車としては史上初の年間販売台数トップモデルになった。