「CTやMRIの進化は著しく、買った瞬間に古くなっていくといってもいい。しかし、現実には4列や8列のCTを使っている病院はまだあるし、0.2テスラ程度のMRIを置いている病院もある。0.2テスラのMRIでは頭部を撮ってもボヤッとしているので診断はしにくいでしょう」(島村医師)
もちろん、最新機器を導入するには、費用という大きな問題がある。
「最新式のCTやMRIは1台導入するのに10億円くらいかかります。機器を買えば、機器を動かせる技士が必要になり、もともといた技士が古い機器での検査しか理解していなければ、新たに人を雇う必要も出てくる。ですから小さいクリニックではどうしても導入は難しくなります。
基本的には購入してから7年から10年で導入にかかった費用を回収するという話をよく聞きます。大勢患者さんが来るような大病院では、早ければ5年で回収できるそうです」(島村医師)
では、検査を受ける際に“安心できる”のはどのレベルの機械を持っている病院なのか。
「最低限の目安としては、CTなら16列以上、MRIでは1.5テスラ以上の機械が入っていれば、画質は問題ないでしょう。さらにプラスアルファを求めるなら、CTでは64列以上、MRIなら3.0テスラの機械を持っている病院なら安心です」(島村医師)