「カップ麺やインスタントラーメンは、食品添加物なしでは作れない加工食品です。特に問題なのは、化学調味料が非常に多く使われていること。
また、ほとんどの場合、麺を揚げるのに使われているのは、合成洗剤の原料にもなっている格安のパーム油。さらに、パーム油が海外から輸入される際には酸化防止剤として安価な『BHA(ブチルヒドロキシアニソール)』が添加されますが、BHAは名古屋大学医学部のラットの実験で、発がん性が確認されている。にもかかわらず、いまも使用中止に至っていません」
含有する塩分や脂質が多すぎることを理由に挙げる専門家も多かった。秋葉原駅クリニックの医師・佐々木欧さんが指摘する。
「1日に摂取する塩分の適正範囲は男性で8g未満、女性なら7g未満です。即席麺の場合、スープと麺の両方で6g以上の塩分が含まれているものもあり、1食だけで1日の目安に達してしまう。塩分を摂りすぎると血圧が上がりやすくなるだけでなく、胃がんなど一部の消化器系のがんにもかかりやすくなります」
塩分に加えて脂質が問題視されるのは、三大栄養素のなかでもダントツでカロリーが高いのが理由だ。たんぱく質や炭水化物が1g当たり4kcalであるのに対し、脂質は倍以上の9kcalもある。
「摂取する栄養素が脂質に偏ると、カロリー過多になり、体重が増えるのはもちろん、コレステロール値が高くなって高脂血症にもなりやすいのです」(佐々木さん)
ものによるが、そうした即席麺ばかり食べていると、高血圧や高脂血症などの生活習慣病になりかねない。
※女性セブン2020年3月26日・4月2日号