「ゼロカロリー飲料には、人工甘味料がたっぷり含まれています。フランスの研究者らによる14年間に及ぶ大規模な追跡調査によれば、砂糖入り飲料でもダイエット飲料でも、ともに糖尿病リスクが増えましたが、驚くべきことに、ダイエット飲料を1週間に1.5リットル飲んでいる人たちは、砂糖入り飲料を1.5リットル飲んでいる人たちよりも59%も糖尿病のリスクが増えていたのです。その理由の1つは、人工甘味料が腸内細菌に作用して代謝異常を起こすことだと考えられます。人工甘味料を与えたラットは、腸内細菌、特に善玉菌が減ると報告されています」(大西さん)
糖分量とともにジュース類では、どんな着色料が使われているかにも注意を払う必要がある。「○色○号」と書かれていたら、それは「タール系色素」と呼ばれるものだ。
「タール系色素は、鮮明な色が出るうえ退色しにくいので、ジュース類を含め、お菓子や漬けもの、魚介・畜産加工品などに多く使われています。日本では12種類の食用タール系色素の使用が認可されていますが、なかには海外では禁止されているものもある。赤色の2号、102号、104号、105号、106号の5種類は米国では許可されていません」(大西さん)
タール系色素は、鮮魚介類や食肉、野菜類への使用は禁止されている。それは消費者が、鮮やかな色によって品質や鮮度の判断を誤る可能性があるからだという。
こうした食品の色に注意を払いたいのは、ジュースに限らず、多くの食品にいえる。6位にランクインしたウインナソーセージを選ぶ際も例外ではない。
「亜硝酸塩という発色剤を使うと、きれいなピンク色になります。しかし、亜硝酸塩は体内で発がん物質を作ってしまう原因に。鮮やかな色に惑わされず、発色剤を使っていない『無塩せき』の製品を選んでほしい」(郡司さん)
世界保健機関(WHO)傘下のがん専門組織、国際がん研究機関(IARC)は2015年、「加工肉を食べた場合、50gごとに大腸がんを患う確率が18%上昇する」と発表した。その原因は、加工肉の多くが亜硝酸塩を使っていることだという。
※女性セブン2020年3月26日・4月2日号