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大阪万博珍事件 太陽の塔に8日籠った「目玉男」とは

太陽の塔が「アイジャック」された(時事通信フォト)

 1970年3月16日に開幕した日本万国博覧会(通称:大阪万博)。183日間の会期中には、様々な出来事が起きていた。なかでも期間中最大の珍事件は「目玉男」による「アイジャック」。

 4月26日夕方、「赤軍」と書いた赤ヘルをかぶった若い男が太陽の塔(高さ70メートル)の右目部分(直径2メートル)に登り、「万博を潰せ!」などとアジ演説を始めた。塔の下には来場客が集まり、警官隊が駆けつけるなど騒然となった。

 だが、子どもや若い女性、外国人が手を振ると男も悪びれずに手を振り返し、文庫本を読み始めるなどした。男は水やトイレットペーパーを持ち込んで籠城を続けたが、寒さに耐えかね、5月3日早朝に投降し、逮捕された。

 男は新左翼としての活動歴はあったが赤軍派とは無関係だった。

※週刊ポスト2020年3月27日号

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