◆解決には弁護士の力が必要だと実感
警察が頼りにならないなら、弁護士に依頼しようと考えた。しかし、春名さんはまだ高校生。総額100万円以上かかるとされる弁護士費用など、すぐには用意できなかった。本業や学業の合間にアルバイトにも励んでコツコツとお金を貯め、ネット被害に詳しい弁護士を探しつつ、がまんの日々が続いた。しかしその間もツイッターは続けた。
「本心ではツイッターをやめたかった。でも、ぼくがやめればほかの声を上げられない人に被害がいくかもしれない。誹謗中傷する人はいつもターゲットを探していますから。それは防ぎたかった。それに、“自分の意見を言う”という姿勢は崩したくなかったんです」
爆破予告などの件がニュースにあがるたび、「売名のための自作自演だろう」と、ますます誹謗中傷をする人が増え、その内容も悪質化していった。そしてついには、「彼女の両親自体が失敗作」など、身内や知人までをも侮辱する投稿が相次ぐように。これが春名さんはどうしても許せなかった。
「家族を侮辱した方が傷つくだろうとわかってやっているのが、本当に卑怯です」
この件であらためて、誹謗中傷犯を特定することを心に決め、2018年10月、ついに弁護士に依頼した。