あくまで製造時間を短縮しようとしたことで起きた違反であり、バターの代わりにマーガリン……といった“代替原材料”を使っていたわけではないという。そうすると気になるのは、1年もの間、「バターが香らないぞ!」という指摘がなかったのかだ。
「改めて調査したのですが、この間、お客様からバターの香りがしないといったお問い合わせはなく……」(同前)
同社は再発防止策として今後、管理体制の強化や現場社員の教育研修を図ると強調したが、バターの生産量で圧倒的な日本一という“本場”であるはずの北海道民に、気がつく人が一人もいなかったというのは、“パンまつりの季節”に判明した意外な事実である。
※週刊ポスト2020年4月17日号