国内

同僚や知人から「陽性だった」と言われたらどう反応すべきか

リモートワークは進む(時事通信フォト)

 危機はいつ自分の身に降りかかるかわからない。まさにそういう状況になっている。大人力について研究するコラムニスト・石原壮一郎氏が考察した。

 * * *
「自覚症状がない人も6%が陽性だった」

 4月23日、ショッキングというかやっぱりというか、新型コロナウイルスがいかに「身近な存在」になっているかをあらためて実感させられるニュースが報じられました。慶応大学病院が、コロナウイルス以外の治療目的で来院した無症状の患者67人にPCR検査を行なったところ、約6%にあたる4人が陽性だったとのこと。

 この結果を受けて病院側は、「院外や市中で感染したものと考えられ、地域での感染の状況を反映している可能性がある」などと話しました。たまたま多めだったのかもしれませんけど、仮に半分の3%だとしても約30人にひとり。100人ぐらいが買い物をしている大きめのスーパーに行けば、同時に買い物をしている人のうち3~4人はウイルスを持っている計算になります。そして、それは自分かもしれません。

 もちろん、誰もがお互いに十分な感染対策を取るのは言わずもがな。ただ、それでも運悪く感染してしまうことはあります。同僚や最近会った知り合いから、LINEやメールや電話で「じつは陽性だった」という連絡をもらった場合、どう反応すればいいのか。インパクトのある連絡だけに、うっかり「最低の反応」をしてしまう可能性もあります。何もないうちに、しっかり心の準備をしておきたいところ。

 ここからの話は、不幸中の幸いで、相手が多少のやり取りや会話ができるぐらいの軽い症状という前提です。重い症状だったら本人も周囲も連絡する余裕なんてないだろうし、どう反応するかなんて気にしている場合ではありません。めぐりめぐって情報が入ってきたとしても、あれこれ詮索したり自分の「いい人」っぷりを示すためだけにわざわざ連絡を取ったりせず、静かに回復を祈りましょう。

 そんなわけで、本人から「陽性だった」という連絡があったとします。いくら驚いたからといって、まさか「うつったらどうしてくれるんだ!」なんて言う人はいないで……いや、昨今の世の中の雰囲気を見ているといないとは言い切れないですね。それだけは絶対に言ってはいけません。家族から連絡があった場合も同様です。

「ちゃんとマスク(手洗い)してたの?」と尋ねるのは、辛い状況にある人をさらに追いつめるだけ。やさしいフリをした「心あたりはあるの?」も、つい言ってしまいそうですが、かなり残酷で無神経で傲慢な質問です。ここ2週間ぐらいのあいだにどこに行ったとか誰と会ったかとか、保健所でもないのに行動を細かく尋ねるのも控えましょう。

関連記事

トピックス

前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
昨年ドラフト1位で広島に入団した常広羽也斗(時事通信)
《痛恨の青学卒業失敗》広島ドラ1・常広羽也斗「あと1単位で留年」今後シーズンは“野球専念”も単位修得は「秋以降に」
NEWSポストセブン
中日に移籍後、金髪にした中田翔(時事通信フォト)
中田翔、中日移籍で取り戻しつつある輝き 「常に紳士たれ」の巨人とは“水と油”だったか、立浪監督胴上げの条件は?
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
新たなスタートを切る大谷翔平(時事通信)
大谷翔平、好調キープで「水原事件」はすでに過去のものに? トラブルまでも“大谷のすごさ”を際立たせるための材料となりつつある現実
NEWSポストセブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト
映画『アンダンテ~稲の旋律~』の完成披露試写会に出席した秋本(写真は2009年。Aflo)
秋本奈緒美、15才年下夫と別居も「すごく仲よくやっています」 夫は「もうわざわざ一緒に住むことはないかも」
女性セブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン