最近、驚いたのはソフトバンクCMに出てきたドラえもんだ。白戸家の屋根を突き破って現れたかと思ったら、あっという間にタケコプターで退場していくって。さすがの白戸家も口あんぐり。ドラえもんについては、かつてトヨタ自動車のCMでジャン・レノが演じたときもびっくりしたものだ。
ジャン・レノもブルース・ウィリスもまさか自分のキャリアに日本の猫型ロボットが加わるとは思っていなかったと思う(当時、ワイドショーなどで紹介されたCMのメイキング映像では、狭い引き出しから出てくるジャン・レノは困惑気味に見えた…)が、いざ、出てしまえば、すんなり面白キャラクターとして受け入れられるのが、日本のすごいところだ。
松重、ブルース・ウィリス、ジャン・レノは、全員身長180センチ超えの巨大猫だが、もう少しリアル(?)なおじさん猫が昨年の舞台版『サザエさん』のタマだった。タマもまた、ドラえもんと並ぶ有名ネコ。舞台のタマはアニメの二十年後という設定で、演じたのは酒井敏也だ。ふかふかの白い衣装にかわいいしっぽ、丸顔に猫耳もよく似合う。観客からは大人気だった。
猫とおじさん。配役としては一番遠い気もするが、遠いからこそ、笑って受け入れられる。かわいいキャラクターがあふれる日本だからよく目立つ。おとなの遊び心の賜物といえる。