野党も駄目です。立憲民主も国民民主も皆、頭が良すぎる。論理的で自分の政策とちょっとでも違うと、「敵」とみなしてしまう。だからいつまでたっても野党共闘などできない。枝野幸男さんもなかなか頑なだ。野党ごとのちょっとした政策の細かい違いを容認できないようでは、国民の支持は得られない。
コロナ有事にあたっては、「野党は与党に協力すべきだ」という意見も多く聞かれます。が、信頼できない安倍政権に協力することは無理。やはり選挙をすべきでしょう。選挙で国民の信を問うのです。
その結果、野党が負けても、国民は安倍政権にノーを突きつけることができる。有事だから選挙ができないということはありません。有事だからこそ、正しい政治を行なえる総理に代えねばならないと思っています。
【プロフィール】ふじい・ひろひさ 1932年生まれ。1977年初当選。大蔵大臣、財務大臣、内閣総理大臣補佐官、自由党幹事長兼政調会長、民主党幹事長、民主党代表代行などを歴任。
※週刊ポスト2020年5月8・15日号