こんな症状には注意が必要

 なぜいまになって脳梗塞との関連が指摘されるのか。

「当初は肺炎の症状ばかり注目されましたが、ニューヨークで爆発的な感染拡大が起きて患者が激増したことで、血栓との関連が注視されるようになった。血栓は高齢世代だけでなく若い世代でもできやすいので、すべての世代で注意が必要です」(重松さん)

 さらに知っておかなければならないのは新型コロナウイルス感染症の後遺症だ。風邪やインフルエンザと違い、新型コロナウイルスは一度感染したら、回復後も後遺症の恐怖と闘わなくてはならない。

「新型コロナから回復し、陰性になってから再発が報告される例も後を絶ちません。新型コロナが陰性となり退院したものの、1週間ほど後で心脳血管疾患で亡くなったケースも報告されました。

 回復後も血が固まりやすく血栓が生じやすくなっている可能性もある。脳梗塞や心筋梗塞のリスクも考えて生活を送るべきでしょう。

 特に脳梗塞の症状を併発した人は、発症後1年で10%、10年で50%が再発するといわれているので注意が必要です」(医療ジャーナリスト)

 肺機能の後遺症も危惧される。

「新型コロナは一度かかると肺に重大な疾患が残るケースがある。特に、人工肺や人工呼吸器を利用した重症者は重い後遺症が残るという例も報告されました。プロスポーツ選手が新型コロナにかかり、以前のようなパフォーマンスができなくなっているという報道もあった。一生、息があがりやすくなり、スポーツなどが制限される可能性も指摘されます」(前出・医療ジャーナリスト)

 慢性的な腎臓病、味覚や嗅覚の後遺症も報告されている。未知のウイルスだけに、この先も思いがけない症状や後遺症が見つかる可能性がある。闘いの終わりは見えない。

※女性セブン2020年5月21・28日号

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