当せん確率がもっとも高いサッカー各試合の得点内訳は?
◆1枚の当せん確率は必ずしも同じではない
MEGA BIGなどのスポーツくじが、宝くじと異なる点はなにか。大きく異なるのは、MEGA BIGは1枚のくじの当せん確率が必ずしも同じではないというところだろう。宝くじならば何組の何番であろうと、当せん確率は変わらない。どの番号のくじでも、当せん確率は同じだ。
しかし、MEGA BIGの場合、対象となるサッカーの試合で、【1】【2】【3】【4】の結果が均等に出るとは限らない。コンピュータの選択に応じて、それぞれのくじの当せん確率に違いが出ると考えられるのだ。
では、実際にサッカーの【1】【2】【3】【4】は、どの程度の割合で出現しているのだろうか?
2019年のJリーグのうち、J1のリーグ戦の結果をみてみよう。全306試合のうち、【1】は80試合(26.1%)、【2】は85試合(27.8%)、【3】は63試合(20.6%)、【4】は78試合(25.5%)であった。つまり、合計得点数が1点以下や、2点といったロースコアのゲームが比較的多かった。
そこで、今年も各試合で両チームの合計得点数が【1】【2】【3】【4】となる確率は、この割合のとおり、26.1%、27.8%、20.6%、25.5%であると仮定してみよう。この仮定のもとで、当せん確率が一番高いくじはどういうくじだろうか?
これは当然、全試合が【2】のくじだ。1等当せん確率は、0.0000211%となる。
逆に、当せん確率が一番低いのは、全試合が【3】のくじだ。1等当せん確率は、0.00000058%となる。全試合【2】のくじと比べると、1等当せん確率は、約36分の1になってしまう。
しかし、ここまで読まれた読者は、かなり違和感を感じているかもしれない。
「全試合【2】のくじなんて、当たらないのでは?」
「てきとうに、【1】【3】【4】が混ざっていたほうが、当たりそうな気がするけど……」
【1】【2】【3】【4】の試合数がどういう内訳のくじが当たりやすいのか、ということでいえば、この違和感は正しい。
実際に計算してみると、【1】が3試合、【2】が4試合、【3】が2試合、【4】が3試合という内訳のくじが当せんする確率がもっとも大きい。ただし、くじの対象の12試合がこのような内訳となるパターンは、27万7200通りもある。この中から選ばれた1口のくじが当せんする確率は大変小さい。