地元の居酒屋「寅吉」で盛り上がる客。ここでも換気をよくするなどの対策が

地元の居酒屋「寅吉」で盛り上がる客。ここでも換気をよくするなどの対策が

 試合開始1時間前の最寄り駅は、例年の阪神戦がある日に比べてやはり各段に人が少ない。入口でアルコール消毒があり、来場者も皆、マスクはしているものの、球場前のショップには今年のグッズを買おうとして大行列だった。売れ筋はジェット風船が描かれたタオルと、タイガースデザインのマスク。

 球場内では観客が点々と座っている。日本野球機構(NPB)のガイドラインでは、大声を出したり、観客同士がハイタッチをしたり、肩を組んで接触したりする行為等を禁じ、応援席は前後左右に一定の間隔を空けるよう定められている。

 ただ、試合開始前は自分の席に座っていたが、試合が始まると移動する人が散見された。阪神の攻撃時には球場が太鼓と笛の応援音声を流し、スコアボードに“応援メガホンでリズムを刻もう”と表示されると、ファンが一斉にメガホンを叩き始める。そのうち、選手名を叫ぶファンも出てくる。

 ビールの売り子は普段通りに樽を担いで客席を回るが、「ビールいかがっすかー」の大声はない。売り子のひとりは「いつもの半数以下ですが、お客さんが少ないので呼ばれたのがすぐわかって効率がいいです」と話していた。“アルコールの摂りすぎに注意しましょう”とアナウンスが流れるが、観客数が少なくて売り子に声をかけやすいためか、ビールやチューハイのピッチは全体的に早そうだ。

 アルコール量が増えるとヤジも増える。14日には甲子園で観客のヤジに球審が注意する一幕もあったが、この日も観客から大きな声が飛んでいた。6回裏に大山(悠輔)がタイムリーを放つと、客席は総立ち。メガホンタッチに混じって、ついつい興奮してハイタッチしてしまうファンの姿もみられた。声援のボリュームも増していく。虎ファンたちの機嫌はかなりいいようだ。

 球場内の売店には飛沫防止シートや除菌スプレー等を設置しているが、こちらは行列もなくスムーズに買える。超満員の時の甲子園の売店の混雑ぶりを知っている者としては、あまりに“快適”で、これが適正人数ではないかと思ってしまうほどだった。6回裏の攻撃が終わるとアルコール類の売り子の姿が一斉に消える。そうなると売店に酒を買いに行く人が急増した。

 この日は9回にスアレスがピンチを招いたが、なんとか切り抜けた。2アウトになって“あと1人”と電光掲示板に出ると、コールが巻き起こる。試合終了と同時に、喜びを抑えられないファン同士でハイタッチやハグする姿も……。

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