「中国から輸入しようとした乾燥唐辛子にアフラトキシンが検出された際、その輸入業者は『現地の工場に確認を取ったところ、加工してから輸出する間に中国の旧正月があり、保管状況がふだんよりもよくなかったのが原因』と釈明していました」
温泉などでおなじみの二酸化硫黄が検出されたケースもある。
「二酸化硫黄は抗菌作用があるため、食品添加物として使用されることがありますが、刺激臭による鼻や目への刺激、のどへの刺激による咳や気管支ぜんそく、気管支炎などの症状が指摘されています」(前出・丸橋さん)
二酸化硫黄は乾燥かんぴょうから検出された。
「現地業者とは30年以上の取引があった輸入業者だったそうです。しかし、基準値オーバーは今回が初めてだったとのこと。新型コロナの影響だったようですね。外出制限が行われましたから、品質管理などに影響が出たのでしょう」(前出・流通ジャーナリスト)
唐辛子もかんぴょうも全量が廃棄または保管され、国内に流通はしていない。しかし、冒頭で紹介したにんじんのように、知らず知らずのうちに基準値超えの食品が販売され、消費されていた例は少なくない。
「“サーモンまな板感染”についても中国側は輸入された魚に付着していたことを声高に主張するが、中国のずさんな衛生管理の責任は大きい。新型コロナリスクが中国発でもたらされる可能性はいまだに拭えないのです」(前出・流通ジャーナリスト)
※女性セブン2020年7月30日・8月6日号