バネの強さはさすが
南スーダンの食糧事情もある。パラ代表のクティヤン・マイケル・マチーク・ティン選手(29、100m)が言う。
「母国では2~3日食べられず、走れないこともありました。食事や練習環境に感謝しています」
3度の食事とトレーニングにより、選手たちの健康状態は改善したようだ。前出・桑原氏は、彼らの成長を振り返る。
「マイケルは来日当初は頬もこけてて、普通の定食を残すぐらい胃が小さかった。体が大きくなり、記録も伸びている」
選手たちは「帰りたくない」と口々に語るが……。不透明な状況に、多くの人が翻弄されている。
※週刊ポスト2020年7月31日・8月7日号