芸能

『MIU404』で話題の岡田健史初時代劇の見どころを解説

岡田健史にとって初時代劇『大江戸もののけ物語』(公式HPより)

 コロナ禍で多くのドラマの放送が再開。『MIU404』(TBS系)でも話題の岡田健史が初めて時代劇に挑戦した『大江戸もののけ物語』(NHK BSプレミアム)も、にわかに注目を集めている。コラムニストのペリー荻野さん見どころを解説する。

 * * *
『中学聖日記』でドラマデビュー後、『ドクターX』シリーズ『MIU404』、映画『弥生、三月-君を愛した30年』など、話題作に出演が続く岡田健史。彼のNHK初出演作にして初時代劇作品となったのが、BSプレミアムで放送中の『大江戸もののけ物語』である。

 物語は、幼いころから、しゃっくりが出るともののけが見える能力を持つ旗本の次男坊・新海一馬(岡田)が、寺子屋の師匠をしながら、さまざまな出来事に遭遇。それをもののけたちと協力して乗り越えていくというもの。ポイントは、一馬が「幼いころからしくじってばかり」の思いっきりへっぽこ侍であることだ。寺子屋でこどもたちを静かにさせようとしても、みんな言うことを聞かず、ほぼ学級崩壊状態。するとしっかり者の教え子お雛がビシッと締めて静かにさせる。お雛ににらまれてトホホ顔の一馬。だが、第一話では、お雛の「死んだ母に会いたい」という願いを叶えるため、古代の火焔土器から蘇ったもののけ、天の邪鬼(あまのじゃく・本郷奏多)らとともに、一馬が恐ろしいもののけ“魂さがし”相手に自分の「魂」を賭けた作戦を考える。一馬、なかなかいいやつなのだ。

 へっぽこの若者と妖怪で思い出すのは、2007年のドラマ『しゃばけ』だ。主人公は江戸の大きな薬種問屋の一人息子一太郎。とにかく体が弱く、ドラマ冒頭、怪しい男に追いかけられると、100メートル走る間に三度も転ぶ有様。ちょっと動けば熱を出す一太郎は当然、翌朝は布団の中。そんな息子に「大福を砂糖漬けにしても足りないくらい甘い」両親は、「おかゆを全部食べた」というだけで涙ぐみ、「薬を全部飲んだ」というだけで「ごほうびがいるな」とそわそわするのである。このへなへな若旦那を演じていたのは、手越祐也。思えば、これが手越のドラマ初主演作であった。

 へなへなな主人公ともののけ。ここで興味深いのは、妖怪役の俳優たちの張り切りぶりだ。なんだかんだ言いながら一馬を助ける天の邪鬼は、土器が体にも顔にも張り付いた状態で、特殊メイクだけでもかなり時間がかかる。もっと大変なのは、頭の皿から足ひれのついたつま先まで、ぴっちり作り込む河童だ。演じているのは青山美郷。ってことは、メス河童? そして、もうひとり(一匹?)忘れてはいけないのが、猫又。しっぽがふたつに割れた長寿猫で、ぱっと見は町娘。

関連キーワード

関連記事

トピックス

昨年に黒木メイサとのクリスマス離婚を発表した赤西仁
《クリスマス離婚から1年》赤西仁「20代の密会美女」を呼び寄せて“軍団パーティー”で紹介した西麻布の夜
NEWSポストセブン
複数の店舗が摘発された「松島新知」
《女性1000人規模が働く松島新地》売買春場所の提供で大阪府警が“聖域”を摘発し関係者激震「ホストの客に売春させる“マッチポンプ”で荒稼ぎを…」
NEWSポストセブン
「闇バイト」で逮捕された本橋日尚太容疑者(23)。ホスト時代に抱えていたトラブルとは──。(本人SNSより)
《葛飾・闇バイト強盗致傷》「飲むと手がつけられない」“酒グセ”を理由に2度の解雇…従業員が明かした本橋日尚太容疑者のホスト時代「名古屋では新人王」
NEWSポストセブン
華やかな暮らしから一転、刑務所の中で誕生日を迎えた(GettyImages)
《周りを囲みテーブルの上で行為を強要も》豪華なセレブから囚人へ…ディディ、刑務所で迎えた55歳の誕生日の献立
NEWSポストセブン
日本シリーズ第3戦の放映権はフジにあった
【騒動舞台裏】「日本シリーズ出禁」でフジが死守したかった「トライアウト放映権」 放送告知削除で”暗雲”も事態が一転したワケ
NEWSポストセブン
SNS上では橋本環奈の体調を不安視する書き込みも
「目の下のクマが気になる」周囲が気を揉む「橋本環奈の健康状態」撮影は切迫し趣味の時間も確保できず、撮影スタッフに吐露していた“悩み”
週刊ポスト
“激やせ”ぶりが話題に
「やつれた?」“激やせ”で心配される広瀬アリス、実践する「体重管理法」がスパルタすぎる 「無理しすぎないか…」とさらに心配の声
週刊ポスト
大河ドラマ『どうする家康』では主演を務めた
《口髭グラサン姿をキャッチ》激変の松本潤、港区女子とテキーラ片手に“山手線ゲーム” 後輩・赤西仁と急接近した西麻布の夜
NEWSポストセブン
須藤早貴被告と野崎幸助さん(右:吉田隆/共同通信イメージ)
「ろう人形みたいになってた」須藤早貴被告が初めて語った“紀州のドン・ファンの最期”「座ってる社長に『まだ起きてるの?』と呼びかけたら…」【裁判員裁判】
NEWSポストセブン
ゴミ拾いを主催しているという桜井
「今後、公共の場での露出はしません」都知事選“ほぼ全裸選挙ポスター”の桜井MIUが語る後悔と今「最近はゴミ拾い活動を主催しています」
NEWSポストセブン
新連載をスタートさせる元フジテレビの渡邊渚アナ
【新連載スタート!】元フジテレビ渡邊渚アナ「私がPTSDであることを世間に公表した理由をお話しします」
NEWSポストセブン
九州場所
《九州場所に「溜席の着物美人」の姿が!》本人は「皆勤します」「着物は40枚持ってきました」と語り、控え行司を挟んで反対側に「四股名ワンピース女性」も
NEWSポストセブン