『Make you happy』はオリコン週間デジタルランキングで1位を獲得(写真はHPより)
インタビューでは下着と靴下が丸見えの透明ビニールパンツ姿で登場したり、雑誌の特集でもヌード写真を公開したり、奇抜なファッションで歌ったりと、ずば抜けた歌とダンスでファンを魅了しつつも、音楽活動以外の面も際立っていた。韓国ではその頃のイメージが強いだけに、今回の『Nizi Project』でのJ.Y.Parkに“イメチェン感”を覚え、面白く受け止められたのだろう。
韓国では今、J.Y.Parkに関する記事が出る度にかつての「透明ビニールパンツ」写真が再掲載されている。あまりにインパクトが大きいため、J.Y.Parkの歌手時代を知らない10~20代の若年層の脳裏にも焼き付いてしまうほどである。J.Y.Parkは、2015年にバラエティー番組に出演した際、「インターネットからあの(透明ビニールパンツ)写真を削除したい…」と嘆いていた。
今はすっかり落ち着いて、K-POP界をリードするプロデューサーであり、オーガニック野菜と大量のサプリメントを欠かさない健康オタクのJ.Y.Park。その人柄も評判通りで、2020年6月に放送されたテレビ番組では、自身がプロデュースしたガールズグループ「Wonder Girls」の元メンバーが、別の事務所に移籍した後もJ.Y.Parkに仕事の相談をする様子が放送された。本人も2人の娘を持つ父親だからか、自身がデビューさせたメンバーをいつまでも心配し見守る姿は、父親そのものだった。
J.Y.Parkは歌手活動も続けている。デビュー当時から「60才になっても歌って踊りたい」と語っていた彼は、昨年12月、自身が作詞作曲した曲の中で韓国の音楽チャート1位になった曲が50曲(2019年末時点で55曲)を突破したことを記念し、「Park Jinyoung Concert No.1 X 50」を開催。3時間のステージを1人で歌って踊った。
J.Y.Parkが手掛けたガールズグループは全て成功し、プロデューサーとしての夢も着実に実現させている。日韓で愛されるNiziUのグローバルな活躍に今後も期待したい。
【趙章恩】
ジャーナリスト。KDDI総合研究所特別研究員。東京大学大学院学際情報学修士(社会情報学)、東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。韓国・アジアのIT・メディア事情を日本と比較しながら分かりやすく解説している。趣味はドラマ視聴とロケ地めぐり。