現在、グラドルの世界では、実用性がまったく無い、セクシーさ100%の「変形水着」が大流行。「ゼッケンブラ」「ライトストーンニプレス」「チューブトップ」「Y字」ほか、前衛的な水着が次々と登場している。その水着をグラドル・ほしのうめが着た撮影現場に潜入してみた。
スタイリストは撮影中、カメラの後ろでモデルの水着のズレや緩みに目を光らせ、直しの手を入れる。撮影は動画撮影後に写真撮影を繰り返し行ない、合計7パターンの衣装で撮影を敢行する。
際どい水着のシーンでは、カメラマンは表情や見せたいパーツを追い、ギリギリの「セクシーで美味しい画」を求める一方、万が一映ってはいけないものが映るとそのシーンは一切使えなくなる。撮影中は全スタッフが集中して撮影を注意深く見守る。
「カメラマンはモニターやファインダーだけを覗いているため、細かい部分が見えないことが多い。ヘアメイクが顔や髪の乱れを見て、スタイリストが水着を確認してくれるおかげで、撮る側はモデルを撮ることに集中できます」(カメラマン)
こうして撮影が終了。一日がかりで変な水着の数々が映像に収められた。作品はこのあと映像編集やパッケージ制作が施され我々の手元に届く。入念な打ち合わせから撮影まで、変な水着は一日にして成らずなのだ。
取材・構成■青野有城(Inu.)
※週刊ポスト2020年7月31日・8月7日号