ライフ

『ギルティ』新川優愛の敵役に見えた「ぶりっ子女子の生態」

ドラマ『ギルティ』主演の新川優愛(時事通信フォト)

“登場人物が全員裏切り者”という過激な設定が話題の深夜ドラマ『ギルティ 〜この恋は罪ですか?〜』(読売テレビ制作、日本テレビ系)が最終回を迎える。巷で出会う人々の言動について人間ウォッチングが趣味という、エッセイストの小林久乃氏は、本作の登場人物の1人に、ある既視感を覚えたという。

 * * *
 ドラマ『ギルティ』の物語はドロドロ恋愛モノだ。主人公は元彼が忘れられない、旦那は浮気する、その浮気相手は主人公を恨んでいる……と、混戦に継ぐ混戦。一瞬見逃すと物語の展開を追いづらくなる、深夜にふさわしいドラマだ。最終的に心に残ったのは、ヒロイン・荻野爽を演じた新川優愛の人並み外れた可愛らしさ。それから、話題を呼んだ中村ゆりか演じる敵役・及川瑠衣のいやらしさ。妖艶さと可愛らしさをちょうど良くミックスさせた表現はお見事だった。

 この瑠衣が物語の諸悪の根源だった。大好きな義兄を自分の元に取り戻すべく体を張って、あの手この手で関わる人を苦しめていく。でも姿は可愛らしく、話し方も「知らなかったんですぅ」、「お久しぶり(ハート)」と、非常に甘く、ゆるい。役柄を一言でまとめると、女性の敵であり、男性の徹底した味方というところだろうか。でもこの様子が、とある女性たちの癖を彷彿させた。

「わかりましたぁ」──なぜ、“あ”が小文字に?

 最近、世間でも“あざとい”など、危険警報を発する女性のことがトピックに挙げられるようになってきた。実は私、昔から言動の引っかかる男女をチェックしてきたので「やっと世間が気づいてくれたか!」とほくそ笑んでいる。どこか違和感のある言動に「近寄ったらまずいかも……」と軽ーく警戒をする、そんな女性たちを “あかん女”と個人的にカテゴライズしてみた。

 ここ最近、私が気になっていた“あかん女”はLINEをはじめとする、SNSに多く見られる。SNSの普及によって、書くことは私たちの生活の身近なものになった。でも知っておいて欲しいのが、文章というのは誰でもクセがあって、知らぬ間に自分の個性を露呈している。私のように書くことを仕事のひとつにしていると、膨大な文章を目にする機会が多く、文体で「ああ、あの人か」と判別できる部分もあるほどになった。もちろん、自分の書いた文章で個性を露呈しまくっている自覚はある。

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
3大会連続の五輪出場
【闘病を乗り越えてパリ五輪出場決定】池江璃花子、強くなるために決断した“母の支え”との別れ
女性セブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン