国際情報

【アメリカ発】憂慮すべきバイデン親子の中国ビジネス

親子で中国詣で(左が息子のハンター・バイデン氏 EPA=時事)

 アメリカ大統領選挙のテーマはいくつもあるが、トランプ政権で対立が深刻化している中国との関係をどうするのかは、日本を含む世界の関心事である。中小企業コンサルタントであり、同時にReactionary Timesの編集ディレクターを務めるJulio Rivera氏が、バイデン候補の「中国と近すぎる関係」に警告を発した。

 * * *
 ここ数か月はおそらく、米中関係が何世代にもわたって経験してきた最悪の時期だった。過去数週間を見ても、マイク・ポンペオ国務長官が5Gに関して中国製品の危険を公言したり、米軍が空母部隊を南シナ海に派遣して訓練を実施したことに対して、中国軍が東アジア各地で対抗する訓練を実施するなど、いくつかの事件が起きている。アメリカ政府は中国領事館の閉鎖を命じ、FBIは中国在住のアメリカ人に「中国当局による恣意的拘禁の危険性が高まっている」と警告した。

 これら最近の出来事は、中国が最終的にはアメリカに対して軍事行動を仕掛ける事態になるのではないかという懸念を引き起こすのに十分である。

 トランプ大統領の側近としてホワイトハウスで戦略担当を務めたスティーブン・バノン氏が指摘しているように、コロナ問題が発覚した当初、中国はウイルスの人から人への感染を否定しておきながら、同時にアメリカ、ブラジル、ヨーロッパから感染を防ぐ防護器具を大量に買い占めていたのである。そうした事実に基づき、トランプ政権と与野党の政治家たちは、中国の初動ミスが問題を拡大したと非難している。

 コロナ問題に関しては、すでに世界各国で中国に対する損害賠償請求の動きが始まっており、アメリカでは11月の大統領選挙が近づくなかで、トランプ、バイデン両候補の中国に対するスタンスが重要課題になっている。

 トランプ大統領は2017年の北京訪問当時から、米中貿易が不公正であると指摘し、アメリカの対中貿易赤字や、中国による知的財産の窃取を問題視してきた。「私たちは、この赤字をもたらしている不公正な貿易慣行と、市場での成功を妨げる障壁に直ちに取り組まなければならない。そして、強制的な技術移転や知的財産の窃盗に目を向けなければならない。それだけで、アメリカと米国企業に年間3000億ドル以上の損害を与えている」と述べた。

 7月にFBIが中国製マルウェアに関連する企業に警告を発したように、トランプ氏の懸念は当を得ている。そうしたマルウェアによって中国政府は民間企業のデータベースに不正にアクセスし、中国で操業しているアメリカ企業に対して中国政府が義務付けている税務ソフトを通じて強制的にデータを収集しているとされる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

解散を発表したTOKIO(HPより)
《TOKIO解散には迷いなし?》松岡昌宏、「男気会見」で隠せなかった本音 唯一違った“足の動き”を見せた質問とは?
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
ディップがプロバスケットボールチーム・さいたまブロンコスのオーナーに就任
気鋭の企業がプロスポーツ「下部」リーグに続々参入のワケ ディップがB3さいたまブロンコスの新オーナーなった理由を冨田英揮社長は「このチームを育てていきたい」と語る
NEWSポストセブン
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《渡部建の多目的トイレ不倫から5年》佐々木希が乗り越えた“サレ妻と不倫夫の夫婦ゲンカ”、第2子出産を迎えた「妻としての覚悟」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《東洋大学に“そんなことある?”を問い合わせた結果》学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長「除籍であることが判明」会見にツッコミ続出〈除籍されたのかわからないの?〉
NEWSポストセブン
愛知県豊田市の19歳女性を殺害したとして逮捕された安藤陸人容疑者(20)
事件の“断末魔”、殴打された痕跡、部屋中に血痕…“自慢の恋人”東川千愛礼さん(19)を襲った安藤陸人容疑者の「強烈な殺意」【豊田市19歳刺殺事件】
NEWSポストセブン
都内の日本料理店から出てきた2人
《交際6年で初2ショット》サッカー日本代表・南野拓実、柳ゆり菜と“もはや夫婦”なカップルコーデ「結婚ブーム」で機運高まる
NEWSポストセブン