スポーツ

藤川球児引退と「松坂世代の名球会ゼロ」問題 江本氏が解説

入会の壁は高い(写真/共同通信社)

「ボールが浮き上がって見えた」「分かっていてもバットに当たらなかった」――並みいる好打者がそう口を揃えた“火の玉ストレート”で甲子園を沸かせた阪神・藤川球児(40)が引退を表明した。

 日米通算245セーブを積み上げた藤川は、名球会入りの条件となる250セーブまであと5セーブに迫る。さらに、藤川を含む「松坂世代」で名球会入りを果たした選手が1人もいないため、野球ファンの間では藤川の250セーブ待望論が高まっている。阪神元投手コーチで通算350勝の名球会メンバー・米田哲也氏が語る。

「達成させてやりたいが、今の藤川では3点差でも1イニングを任せるのは不安だね。藤川は低めのコントロールよりも、高めの抜け球で三振を取るタイプなので、球威がなくなると厳しい。消化試合でセーブを稼ぐのは本人もファンも納得しないでしょうから、自力でもぎ取るしかない」

 コンディションが万全でない中、5セーブの壁はかなり高いとの指摘だ。

 そうなれば、“松坂世代の名球会入り”は、日米通算170勝の松坂大輔本人に託される。しかし今季は首痛と右手のしびれのため、7月に頸椎の内視鏡手術を受け、「勝ち星どころか、一軍登板のメドすらたたない」(西武番記者)という状況。藤川の引退についても沈黙を貫いている。他にはソフトバンクの和田毅がいるが、現在135勝で達成の可能性は非常に低い。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
2週連続優勝を果たした 竹田麗央(時事通信フォト)
女子ゴルフ 初Vから連続優勝の竹田麗央(21) ダイヤモンド世代でも突出した“飛ぶのに曲がらない力”
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン