当時の視聴者も破天荒なドラマを楽しんでくれるほど寛容でした。いまは各方面に配慮して脚本を書かないとなりませんが、当時は、視聴者のことや社会情勢のことなんてまるで考えていませんでした。
ただ、誰も見たことのない規格外のドラマを書きたかったし、実際に書かせてもらえた。それができたのは、昭和だからこそ、だったのかもしれません。
【プロフィール】
映画監督・脚本家 柏原寛司さん/1949年生まれ。日本大学芸術学部在学中に脚本家デビュー。『傷だらけの天使』をはじめ、『太陽にほえろ!』『大都会』シリーズ、『大追跡』、『西部警察』シリーズなど昭和の名刑事ドラマを200話以上執筆。
※女性セブン2020年9月17日号