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2020.09.14 07:00  週刊ポスト

厚生年金適用拡大 パート妻は「106万の壁」無視すべき時代

コロナ禍で議論も充分だとはいえない年金制度改正法(時事通信フォト)

 6月5日、年金制度改正法が公布された。コロナ禍のどさくさの中、ろくに議論もされないまま、どのような制度変更が決められたのか。自らの老後を守るために、その内実を知っておく必要がある。

 今回の制度変更によって、これまでは厚生年金に加入する必要のなかったパート妻が保険料を払わなくてはならないケースが出てくる。

 現行制度では、パート妻など短時間労働者は「年収106万円」を超えたところで扶養家族から外れ、自分で厚生年金や健康保険に加入して保険料を払わなくてはならなくなる。ただし、このルールが適用されるのは従業員501人以上の企業で働く人だけだった。

 それが2022年10月以降は101人以上、2024年10月以降は51人以上の企業まで適用拡大されていく。「年金博士」こと社会保険労務士の北村庄吾氏がいう。

「表向きは非正規労働者の社会保障問題にすり替えていますが、年金財源が不足するなかで、保険料を払う人を少しでも増やしたいのです。コロナ不況で収入が頭打ちになるなか、さらに手取りを減らそうという改悪といえます。

 改悪を強行する厚労省の狙いは、サラリーマンの夫の厚生年金に加入し、保険料を自分で負担しなくても基礎年金がもらえる『第3号被保険者』の妻をどんどん減らしていくことにあるといえます」

 10年前に1000万人いた第3号被保険者は、すでに約800万人まで“激減”した。この数字を限りなくゼロに近づけようとしているというのである。専業主婦は保険料を払わずに年金が受け取れるという時代は、終わりに差し掛かりつつあるのだ。

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