国内

開成なりすまし登校問題 校長が告白「性善説で考えている」

2月1日午前に開成、午後に別の学校を受ける生徒も

「替え玉」で退学騒動。校長は…

 39年連続で東京大学合格者数全国1位という圧倒的な進学実績を誇る開成高校(東京・荒川区)の入学者をめぐる騒動が、波紋を広げている。今年2月10日に行なわれた開成高校の入試に合格した生徒と、その後、実際に登校していた人物が「別人」だったことが発覚し、生徒が退学処分となったという前代未聞の騒動だ。9月28日発売の本誌・週刊ポスト(10月9日号)は〈仰天スクープ 開成高校「兄弟替え玉」で退学処分! 謎が謎を呼ぶ大騒動〉としていち早く騒動を報じ、新聞・テレビがこれに続いた。

 開成高校は9月に退学処分となった生徒がいるのを事実と認めたうえで、「『替え玉受験』ではない。受験した本人は正当に合格した。ただ、その権利を使って違う生徒が通っていたということ」と説明。「替え玉受験」ではなく、「替え玉通学」「なりすまし登校」だったという説明である。

 新型コロナの影響によって、開成高校では、4月6日に予定されていた入学式が行われず、そのままオンライン授業が始まった。6月29日から対面授業が始まったが、教諭らは別人だと見抜くことはできなかった。その後、出身中学から送られるはずの「指導要録」が開成高校に届いていないことから確認を進めたところ、「合格した生徒」の指導要録が別の高校に送られていたことがわかったという。生徒は、その別の高校に通っていた。

 ただ、替え玉通学をしたところで、登校する人物は「別人名義の卒業資格」が得られるだけで、何のメリットがあるのか分からない。謎が謎を呼ぶ騒動で、さらには「登校した人物」と「合格した生徒」が兄弟関係であるなどの情報があり、それらを開成高校の野水勉・校長への直撃取材でぶつけた際の一問一答が以下だ。

──今年4月に入学して、9月に退学になった生徒について。

「とにかく、未成年ですから。余計なことは言えません。東京都のほうにも報告してますので」

──入試を合格したのが「弟」で、登校していたのはその「兄」という情報がある。

「すみませんが、そこもノーコメントで」

──兄弟ではないのですか?

「(少し考えて)それも、申し訳ないけど……。いまはちょっと私たちがお答えすると、うちだけでないところに大変迷惑がかかることもありますから。その(なりすまし登校をしていた)当該の人も傷つくし、さらに(試験に合格した)もうひとりも傷つく」

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