バビットを軸にしたワイドなら最後の直線まで手に汗を握っていられる。金曜夜は一時単勝4.5倍でいながら複勝が3.5-12.6倍という一か八か的なオッズ。逃げ馬は掴まると脆いところがあるものだが、この馬はそれからも頑張ってくれそうなイメージがある。
相手は秋華賞と同じサンデーサイレンス3×4の「奇跡」アリストテレスと、やはり祖母の父がフジキセキのゴールドシップ産駒ブラックホール。母系にシンボリルドルフの名前が見えるステイヤー体型のロバートソンキー、やはり母系にマルゼンスキーがいるディープボンド。ヴェルトライゼンデ、サトノフラッグ、ガロアクリークといったクラシック戦線組はオッズしだいかな。
馬連はコントレイルとの1点。そしてバビット→コントレイルの馬単を少々。3連単はコントレイルとバビットを1、2着に据えたフォーメーションでどうだろう。
終わってみればコントレイルの圧勝かもしれないが、前を行くバビットをどこで捕まえに行くのかを見ているだけでも楽しそうだ。競馬場では大声禁止なので、テレビの前で「粘れ~」と叫ぼうじゃないか。
15年前に13万人が熱狂した京都競馬場ともしばらくお別れ。最後の最後までわくわくして見ていたい。
●ひがしだ・かずみ/伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。