いい白髪染めと、そうではないものとは

写真のようにひどい状況になるケースも

 さらに、「遅延型」と「即時型」の合併症という場合もあるというから厄介だ。

「ヘアカラーをした瞬間にひどくピリピリしたり、熱をもって目が腫れたり、呼吸困難を伴うアナフィラキシーという状態になることもあります。すぐに病院で処置をすれば比較的早く治まりますが、呼吸が苦しくなって生命に関わることもあるので、早めの処置が必要です」(関東先生)

 一般的なヘアカラー製品は「酸化染毛剤(通称アルカリカラー)」といわれ、髪にしっかりと色を定着させて、思い通りの色に染められる反面、人によってはかぶれを起こす可能性がある。これは、「パラフェニレンジアミン」などの酸化染料が原因のアレルギー反応だ。パラフェニレンジアミンを配合したヘアカラーはリスクがあるということを認識しておくべきだろう。

ヘアカラーかぶれを回避する、予防チェックポイント

 前出の伊熊さんは、ヘアカラーを長く続けていくためにも覚えておきたい10のポイントを提案する。

【1】花粉症や喘息の人は、最大限の警戒を

「何らかのアレルギー体質をもっている場合、ほかのアレルギーも起こしやすい傾向があります。特にアレルギー症状が出ているときは、過剰に反応しやすいのでカラーをするのは控えましょう」(伊熊さん。以下同)

【2】万全な体調でヘアカラーに臨むべし

「風邪をひいて免疫機能が弱まっていないか、またここ数日の体調に変化がなかったかもよく思い出し、思い当たるようならカラーは見送ったほうが無難です」

【3】肌が敏感になりやすい生理中は避けて

「頭皮が乾燥してフケやかゆみが出ていたり、吹き出物や傷はできていませんか? 地肌の色が青白~透明感のある白なら、潤いのある健康な頭皮です。また、生理中も肌が敏感になりやすいときです。体が過敏に反応して、アレルギーにつながる可能性があります」

【4】パッチテストをする

「アレルギーを確認するために最も信頼できる方法です。ホームカラーをするときは毎回必ず行い、美容院でも行えばベストです」

【5】肌のターンオーバーの周期に1回が目安

「肌のターンオーバーの周期は40代で約55日、50代では約75日、60代では約90日といわれます。なるべくアルカリカラーに頼らず、一時染毛料(白髪用コンシーラーなど)や、ヘアカラートリートメントなどで根元染めをするようにしましょう」

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