印刷フォーマットを使っても、より気持ちが伝わる手書きのコメントをひとことでも添えて。長年のおつきあいへの感謝の気持などがおすすめ
そして昨今の終活ブーム。人生の終わりに向かって身の回りのものを整理、余計なものをそぎ落とすという志向で、年賀状も“面倒なもの”としてバッサリやめてしまおうという人もいるだろう。
「やめる、やめないの前に考えてみてください。年賀状自体が人とのつながり。自分が誰とどんなつながり方をしていくかが、むしろ終活の大切なテーマです。高齢期には心身ともにいろいろなことが起こるので、終わりまでの長い時間をいかに豊かに過ごしていくかをしっかり考えておくとき。そのために、いまからどんな種まきができるか。なかでも人とのつながりは最も重要です」
【プロフィール】
澤岡詩野(さわおかしの)/ダイヤ高齢社会研究財団・主任研究員。専門は老年社会学。ハードとソフトの両面からコミュニティーを考える視点から、緩やかな人間関係が生まれる場のあり方を模索。著書に『後悔しない「年賀状終活」のすすめ』(カナリアコミュニケーションズ)がある。
取材・文■斉藤直子
※女性セブン2020年11月26日号