「1月11日までは休みとすることも含めて配慮を求めたい」──新型コロナの感染拡大防止のため“最大17連休”を呼びかけた西村康稔・経済再生担当相の発言は、自民党内の解散戦略にも影響を及ぼすことから内外に波紋を呼び、慌てて「休暇の分散が主眼」と火消しに回ることになった。
しかし、彼の番記者は、「大臣に言う資格があるのか」と首を傾げる。
「西村大臣は休日出勤が多いことで有名。土日も大臣室に籠もりがちで、秘書官も呼び出されることが多く、困っているスタッフもいると聞きます。17連休なんて、本人が一番嫌なのでは(笑い)」
仕事熱心であることは確かだが、どうも別の事情もあるという。
「西村大臣は、内閣府副大臣時代の2012年7月に『週刊文春』でベトナムでの買春疑惑が報じられました。本人は記者会見で否定しましたが、家では妻と当時10代の思春期にあった3人の娘たちから総スカンを食ったようです。西村家では女性たちの力が強く、大臣の肩身は狭い。そこに持ってきてあの報道だったので、家に居づらくなったのか、それ以来、職場滞在時間が増えたそうです」(同前)
だが、そんな西村氏に最近、変化があった。10月14日の会見でこんな発言をしていた。
「会食時、娘が買ってきてくれた首に掛ける扇風機で風を出し、換気を良くするようにしている」
会見後、西村氏の周辺では、「娘さんたちとの関係が良くなったんじゃないか」との話で持ちきりだったという。休暇延長発言は、家に居場所ができた余裕の現われか。
西村康稔事務所に聞くと、「必要な視察、国会対応を除き、基本的には休んでいます。家族については何の問題もありません」とのこと。日本が新型コロナを克服する前に、西村氏は“帰宅恐怖症”を克服した?
※週刊ポスト2020年11月27日・12月4日号