再び活躍の兆しを見せている上野樹里。『監察医 朝顔』の記者会見を取材したエンタメ系ライターのnakamura omame氏は、上野の今後の活躍にこう期待を寄せる。

「上野さんは『監察医 朝顔』撮影前に、物語の舞台となる岩手県陸前高田市を訪れ、震災の被害や復興の現状を自ら取材。制作発表会見時に被災地を思い、涙する姿が印象的でした。

 彼女が作中で見せる喜怒哀楽に引き込まれるのは、ドラマでは描かれないキャラクターのバックボーンまでをも自身に落とし込み、あふれ出る感情を素直に表現しているから。個性的な役柄もチャーミングに演じられる方ですが、復帰後は“どこかにいそう”な人間味のある役どころが多く、より芝居力が光っているのかもしれません」

『監察医 朝顔』で上野は主人公で法医学者の万木朝顔を演じている。父でベテラン刑事の万木平(時任三郎)とともにさまざまな事件に向き合い、解剖と捜査というそれぞれの職業スキルを生かして謎を解き明かしていく物語だ。2019年の第1シーズンは全話2桁の視聴率を達成。放送終了後には続編を希望するファンからのメッセージが続出した。

 同ドラマがファンを魅了する理由の一つに、単なる“事件解決もの”にはとどまらない物語設定がある。というのも、主人公・万木朝顔は、2011年の東日本大震災で母が行方不明となり、今もなお心に深い傷を負ったまま生きているのである。こうしたヒューマンドラマとしての要素が、親子のコンビをより一層深みのあるものとして画面に映し出している。

 実際に岩手県陸前高田市へと赴き、震災の被害と復興を取材した上野の姿勢からは、『スウィングガールズ』の頃から一貫した“徹底的に役柄を演じる”という熱意を感じ取ることができるだろう。前進し続ける上野樹里の“芝居力”に今後も注目したい。

●取材・文/細田成嗣(HEW)

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