スポーツ

斉藤和巳 あえて野球と向き合いストレス受け止める道選んだ

斉藤和巳が幾多の手術をしながら野球と向き合った日々について振り返る(時事通信フォト)

斉藤和巳が幾多の手術を経ながら野球と向き合った日々とは(時事通信フォト)

 元ダイエー(ソフトバンク)ホークス投手・斉藤和巳は、2006年に最多勝利・最優秀防御率・最多奪三振・最高勝率・最多完封の投手5冠を達成するなど、華々しい記録を残している。しかしその野球人生はケガとそのリハビリに苦しめられたものだった。現在は野球解説者として活躍する斉藤が、3度も手術しながら野球と向き合った日々について振り返る。

 * * *
 1996年、南京都高校3年時にドラフト1位指名を受けて福岡ダイエーホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)に入団し、17年間現役でプレーしてきました。ただ振り返るとまともにプロでプレーできたのは数年だけで、後はケガとの戦いの日々でした。

 肩の手術を合計3回やっています。最初は、プロ3年目に右肩間接唇の手術をしました。関節唇とは、肩関節が前後、上下にぶれないように支える働きをするところです。通常は骨にしっかりと付着しているが、少し伸びていたため手術で元の状態にしました。そのおかげでプロ入り7年目の2003年に20勝を挙げることができ、その年から4年連続二桁勝利、パリーグ史上初の沢村賞2度受賞と、数々のタイトルを手にすることができました。

 とはいえ肩が完全に元通りになったわけではありません。疲労もあったのか、また状態が悪くなっていきました。しかしこの頃にはエースとしての自覚も芽生えたし、チームが私を必要としてくれていたのもあり、「肩が壊れても手術・リハビリして復活すればいい」という覚悟を持って投げていました。

 しかし2008年1月に右肩腱板修復手術で再び戦線離脱。その2年後に3度目の手術。これは前回やった手術の経過が思わしくなかったための再手術のような形です。結局2度目の手術を受けた年から引退する年までの6年間は、リハビリに費やすことになり、最後まで一軍で投げることはできませんでした。

関連キーワード

関連記事

トピックス

【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
女性セブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト
映画『アンダンテ~稲の旋律~』の完成披露試写会に出席した秋本(写真は2009年。Aflo)
秋本奈緒美、15才年下夫と別居も「すごく仲よくやっています」 夫は「もうわざわざ一緒に住むことはないかも」
女性セブン
日本初となる薬局で買える大正製薬の内臓脂肪減少薬「アライ」
日本上陸の内臓脂肪減少薬「アライ」 脂肪分解酵素の働きを抑制、摂取した脂肪の約25%が体内に吸収されず、代わりに体内の脂肪を消費
週刊ポスト
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
専修大サッカー部を辞任していた源平監督(アフロスポーツ)
《「障害者かと思った」と暴言か》専修大サッカー部監督がパワハラ・経理不正疑惑で辞任していた 大学は「警察に相談している」と回答
NEWSポストセブン
日本人パートナーがフランスの有名雑誌『Le Point』で悲痛な告白(写真/アフロ)
【300億円の財産はどうなるのか】アラン・ドロンのお家騒動「子供たちが日本人パートナーを告発」「子供たちは“仲間割れ”」のカオス状態 仏国民は高い関心
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
日本製鉄によるUSスチールの買収計画
【日本製鉄のUSスチール買収問題】バイデンもトランプも否定的だが「選挙中の発言に一喜一憂すべきではない」元経産官僚が読み解く
NEWSポストセブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン