11月にマリウスが「焦りもあった」と語った『RIDE ON TIME』(写真はHPより)
「3人と2人」の構図が続き、松島、そしてマリウスの心境は複雑だったようだ。
「自分たちはSexy Zoneのメンバーとして、このままでいいのか、もっと成長しなければいけない、という思いがあったそうです」(前出・音楽業界関係者)
5人体制へ戻ったのは2015年12月で、その後、2018年11月に松島がパニック障害のために活動休止を発表。それから4人体制での活動が続いた。松島が復帰する直前の今春、マリウスは雑誌でいまの自分をこう分析していた。
《僕自身は繊細で複雑な人間だと思っていて。だからこそ、シンプルでいるように心がけているの。あと、僕は心配性でもあるから、不安にとりつかれてしまうとよけいなことを考えすぎてしまう傾向があるんだよね。
実はメンバーと未来の話をするのも少し苦手で。ビジョンを掲げて前に進むのはとても大事なことだとは思うんだけど……先のことを考えると怖くなっちゃうの。2年後、3年後、自分も世の中もどうなっているかわからない。不確定な未来に不安を抱くより“今”と向き合っていたいなって》(『MORE』5月号)
「みんな頑張りすぎてない?」
マリウスは人知れず悩みを抱えていた。グループのこと、活動のこと、仲間のこと、人生のこと、生きるということ—デビューから10年が経とうとしているといっても、マリウスはまだ20才だ。初めてぶつかる人生の壁も多く、悩み、疑問を抱くことも少なくない年頃だろう。しかも彼はスターという重責も背負っている。
「彼は下積みをほとんど経験することなく、いきなり煌びやかな世界に飛び込んだ。壁や不安を乗り越えることは簡単じゃないし、メンバーも彼のことは心配していた。いまは大事に至らなくてよかったとひとまず安堵している状況です」(マリウスを知る関係者)
病院には昼頃、地方から駆けつけた両親が到着し、マリウスと一緒に自宅に帰った。現在は自宅で療養中だという。彼はいま、改めて事務所スタッフやメンバー、家族の存在に感謝していることだろう。
この休養期間は、いままでの自分を見つめ直すいい時間になるのかもしれない。マリウスは今夏、雑誌のインタビューで「いまのSexy Zoneらしさ」について、こう語っていた。
《僕としては「みんな頑張りすぎてない? 楽しい? 楽しいって感覚、大事だよ」みたいな感じで、バランスをとっていきたいですね。それは僕が一番年下で、みんなの背中を見てきたから思うことですけど》
ファンはマリウスに同じことを伝えたいはずだ。
「頑張りすぎてない?」
まずしっかりと体を休め、再びステージで輝くことを、ファンはずっと待っている。
※女性セブン2020年12月17日号