不動産仲介業者の悪質な「囲い込み」に要注意!

 問題は、その売り方である。マンションなどの不動産を売却する場合、最も注意すべきは業者の「囲い込み」だ。「囲い込み」とは、買い手を広く市場から募らず、自分の客の中から見つけ出そうとする違法行為である。違法だが堂々と行われている。不動産仲介業界の“悪弊”といってもいい。

売り手、買い手の双方から手数料を取る悪質仲介業者も(Getty Images)

売り手、買い手の双方から手数料を取る悪質仲介業者も(Getty Images)

 なぜそのような行為が行われるかというと、売り側と買い側の両方から手数料を得たいからである。そうすれば業者の利益は単純に2倍になる。

「囲い込み」で損をするのは、ひとえに売り手である。なぜなら、広く市場から買い手を募れば、より高く、より早く売れる可能性があるのに、囲い込まれると狭い範囲でしか買い手を探せなくなる。価格も安くたたかれる可能性が高くなる。

 ひどい話になると、買い手が見つかってもわざと売らずに売り手を焦らせ、売り出し価格の2~3割引きで知り合いの買取再販業者に買わせるように誘導する──ということまで行われる。こういったことを大手の業者でも平気でやっているのが不動産仲介の世界なのだ。闇は深い。

人気の駅近なら「一般媒介」を選ぶべし!

 では、囲い込まれないための方法を説明しよう。

 山手線の内側や、外側ならせいぜい5駅くらいまでに立地して駅徒歩10分以内の物件なら、仲介業者に依頼するときに「一般媒介」という形式を選ぶ。これだと同時に数社の業者に依頼できる。彼らが競い合って売るため、理論的に囲い込みは不可能だ。

 郊外でも、人気の駅の徒歩10分以内ならこの方法が使える。例えば、吉祥寺、新百合ヶ丘、日吉、浦和、宮崎台などだ。あるいは特に人気が高い駅ではなくても、山手線から15分くらいまでで駅徒歩5分以内の物件なら、このやり方が可能なケースが多い。

 そうでない場所に立地する物件なら、地元に強い非大手の元気そうな業者に依頼するのがいいだろう。彼らは地元に密着しているので信用を大事にする。あざといことをすると地域マーケットの信用をなくすので、売り手側に立って買い手を探していくれる可能性が高くなる。

 ただし、地元の業者だからと言って100パーセント信頼できるということはない。そこはあくまでも抜け目のない不動産屋さんたちだと考えるほうがいい。

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