ビジネス

コロナ禍のマンション売却 安く買い叩かれないための注意点

マンションは買うより売るほうが難しい

マンションは買うより売るほうが難しい

 コロナ禍による生活不安や不動産市場の先行き不透明感から、マンションを売却しようと考えている人は多いだろう。その際、ほとんどの場合は不動産仲介業者を探すところから始めるのだが、そこには大きな“落とし穴”も待ち構えている。住宅ジャーナリストの榊淳司氏が、失敗しないマンションの売り時と仲介業者の選び方をアドバイスする。

 * * *
 中古マンション市場が、部分的に活況を呈している。2020年はコロナ禍によって中古マンションの価格が下落するかと思われたが、そうでもない。都心や湾岸エリアなどでは在庫が急速に減少し、価格はむしろ小幅な上昇さえ見られる。

 売れている要因は「自宅にもう一部屋」、あるいは「共用施設でお仕事」を求めるためにマンションを買うテレワーク需要と、「2019年の年収で審査されるうちに住宅ローンを借りたい」という駆け込み需要である。前者はまだ少し続くが、後者は2020年中しかあり得ない。

 かといって、2021年になれば中古マンションの価格が暴落するのかというと、そちらも可能性は薄い。理由は、中古マンション市場というのは「C to C」で成り立っているからだ。個人が売り出した物件を、個人が買うのが中古マンション市場。この市場は全体の動きが見えにくく、短期間で急激に価格が上下することも少ない。

マンション売却を迷っているなら「とっとと売れ」

 しかし、今の中古マンションの勢いは間もなく止まるだろう。2021年の前半まで小康状態が続き、後半はなだらかな下り坂になる可能性が高い。つまり2013年以来続いてきた上昇相場の最後の売り時が、2021年の前半ではないかと私は見ている。

 2021年に「急落」ということがないわけでもない。例えば、コロナ禍が続いて誰もが知る大企業が倒産したり、首都圏も巻き込んだ自然災害が発生したりするなど、多くの人が先行きを悲観するような出来事が起こると、急落もあり得る。中古マンションでもわずか1年で相場観が2割程度変わることがあるのだ。

 だから、売却は急ぐに越したことはない。売ろうかどうかを迷っている人には、声を大にして言いたい。「とっとと売りましょう」。

関連記事

トピックス

高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年、第27回参議委員議員選挙で使用した日本維新の会のポスター(時事通信フォト)
《本当に許せません》維新議員の”国保逃れ”疑惑で「日本維新の会」に広がる怒りの声「身を切る改革って自分たちの身じゃなかったってこと」
NEWSポストセブン
防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
《浜松・ガールズバー店員2人刺殺》「『お父さん、すみません』と泣いて土下座して…」被害者・竹内朋香さんの夫が振り返る“両手ナイフ男”の凶行からの壮絶な半年間
NEWSポストセブン
寮内の暴力事案は裁判沙汰に
《広陵高校暴力問題》いまだ校長、前監督からの謝罪はなく被害生徒の父は「同じような事件の再発」を危惧 第三者委の調査はこれからで学校側は「個別の質問には対応しない」と回答
NEWSポストセブン
ドジャース・山本由伸投手(TikTokより)
《好みのタイプは年上モデル》ドジャース・山本由伸の多忙なオフに…Nikiとの関係は終了も現在も続く“友人関係”
NEWSポストセブン
齋藤元彦・兵庫県知事と、名誉毀損罪で起訴された「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志被告(時事通信フォト)
NHK党・立花孝志被告「相次ぐ刑事告訴」でもまだまだ“信奉者”がいるのはなぜ…? 「この世の闇を照らしてくれる」との声も
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・“最上あい”こと佐藤愛里さん(Xより)、高野健一容疑者の卒アル写真
《高田馬場・女性ライバー刺殺》「僕も殺されるんじゃないかと…」最上あいさんの元婚約者が死を乗り越え“山手線1周配信”…推し活で横行する「闇投げ銭」に警鐘
NEWSポストセブン
親子4人死亡の3日後、”5人目の遺体”が別のマンションで発見された
《中堅ゼネコン勤務の“27歳交際相手”は牛刀で刺殺》「赤い軽自動車で出かけていた」親子4人死亡事件の母親がみせていた“不可解な行動” 「長男と口元がそっくりの美人なお母さん」
NEWSポストセブン
トランプ大統領もエスプタイン元被告との過去に親交があった1人(民主党より)
《電マ、ナースセットなど用途不明のグッズの数々》数千枚の写真が公開…10代女性らが被害に遭った“悪魔の館”で発見された数々の物品【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン