力丸さんは宝くじのカリスマとしても活躍(事務所提供)
そんな経験をしたので、錦野が65歳のときに、「私たちも書き出すかあ」ということになって、ファイルを作ってみました。錦野と私はもともとお金の管理が別々だし、相手の通帳の場所も印鑑も知らない、金庫は持っているけど開け方も知らないなど、気づかされることがたくさんありました。
それから事務所のスタッフも全員集めて、「錦野にはあと10年、75歳までは仕事をさせるけれど、そのあとのことはわからない。自分のことは自分で考えて決めてほしいとお願いしました。小さな子供のいる40代のマネージャーは、10年後に再就職するのは大変だということで円満に退社しました。年金世代の社員たちは、最後まで残ると言ってくれました。会社があって社員がいるなら、その人たちの将来を考えるのも自分たちの役目でしょう。
お墓も引っ越しすることにしました。今ある錦野家のお墓は立派ですが、遠いところにあって足が遠のいています。錦野のご両親に、あのお墓に入るのか単刀直入に尋ねたら、入らない、近くで永代供養してもらいたいというんです。それで錦野に相談し、お墓を探しました。お墓はファンのために建てるものではありませんから見栄も張りません
もちろんまだ夫婦の目標はありますよ。そうですね、ロト6かロト7で6億円、あるいは10億円当てて、いい老人ホームに入りたい(笑い)。ここいいね、と言っていたホームは夫婦で入ると3億円近くもするんですよ(笑い)。