例年通りにはいかない初詣。だが、ものは考えようだ。コラムニストの石原壮一郎氏が提案する。
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世界中で波乱の状況が続いていますが、困ったときはやっぱり神頼みです。2021年の初詣の柏手は、いつも以上に気合いを入れて叩きましょう。お賽銭もいつも以上に奮発すれば、きっと神様も喜びます。
とはいえ、移動の自粛が呼びかけられている中、遠くの有名な神社にはなかなか行けません。こんな時こそ、いつも自分を守ってくれている近所の氏神様に、感謝の気持ちをしっかり伝えたいもの。散歩がてら、周辺の神社をぶらぶらめぐるのも一興です。
そんなご近所初詣を盛り上げてくれるのが、何を隠そう狛犬です。「狛犬を愛でる喜びを知って、人生が変わりました」と語るのは、狛犬愛好家でライターのミノシマタカコさん。つい先日、狛犬初心者にもその奥深い魅力をわかりやすく伝授してくれる本『狛犬さんぽ』(グラフィック社、監修・川野明正)を上梓しました。
多くの人にとって狛犬は、「神社の参道で左右対になって座っている犬みたいなの」ぐらいの認識です。物知り自慢の人は「正式名称は『獅子・狛犬』で架空の動物」「口を開けているのが『阿形』で、口を閉じているのが『吽形』。それから生まれた言葉が、息が合うという意味の『阿吽の呼吸』で……」なんて話を始めるかもしれません。